かすたどん(鹿児島県)と萩の月(宮城県)と月でひろった卵(山口県)。
これらの共通するところは、どれもご当地の土産としての地位を確立し、どれもカスタードをスポンジ生地で包んでいるという点です。
しかしながら、これらは似て非なるもの。
見た目とは裏腹に、よく見ると中身は全く違うものになりますし、それぞれ発売年も違います。
今回の記事では、かすたどん(鹿児島県)と萩の月(宮城県)と月でひろった卵(山口県)がそれぞれどのような特徴を持ち合わせているのか、またどれがオリジナルなのかも説明をしていきたいと思います。
コンテンツ
かすたどんとは
鹿児島県産の卵をたっぷり使ったカスタードクリームをふんわりスポンジで包み可愛く仕上がったお菓子です。
とろりとしたカスタードクリームのソフトな風味が特徴の蒸し菓子で、お子様からお年寄りまで喜ばれる味がほのぼのと口に広がります。
生まれた県
鹿児島県
商品名の由来
カスタードの「カスタ」と鹿児島県の「どん」(〜さん、様、例えば「西郷どん」)を組み合わせた造語です。
価格
税込120円/(1個)
製造メーカー
萩の月とは
生まれた県
宮城県
商品名の由来
「萩が咲き乱れる宮城野の空に浮かぶ満月」に由来をしているとことです。
「萩」というのが、秋の七草の一つで、花期は7月から10月になります。
さらに、宮城県の県花が「ミヤギノハギ」です。
価格
200円(税抜)/1個
製造メーカー
株式会社菓匠三全
月でひろった卵とは
山口県民好みの濃いめのカスタードがなんと言っても魅力的なのですが、一番はカスタードと国産和栗とのマッチングではないでしょうか。
濃いめのカスタードをカステラで包むだけでいいものに、あえて栗を加えておりカスタードを頬張りながら噛み締める栗が一層美味しさを際立たせています!
生まれた県
山口県
商品名の由来
「月でひろった卵」というちょっと長い商品名。
ネーミングの名付け親は実は全日空の客室乗務員さんでした。
国内線機内食として採用が決定し社内で検討していましたが、当時取引のあった全日空様の意見も聞いてみようと最終案を持っていった時の話です。
ひとつは「月の卵」、もうひとつが「月でひろった卵」。
全日空の担当者との間では、わかりやすい「月の卵」がいいだろうということになりましたが、担当の営業部長が「女性の意見も聞いてみよう」と言い、近くにいた女性たちにヒアリングが始まりました。
するとそこにいた客室乗務員全員が「月でひろった卵」のほうがかわいらしくていい、やさしいやわらかい感じがすると答え、女性に愛される商品じゃないと長続きしないだろうと再度話し合い、最終的に「月でひろった卵」に決定したとのことです。
価格
200円/(1個)
製造メーカー
あさひ製菓株式会社
発売日
そして結局発売日はいつなのか。
歴史が古いものこそオリジナル!異論はありません!
かすたどん・・・1988年
萩の月・・・1979年!!
月でひろった卵・・・1986年!!!!
萩の月が一番歴史が古いということがわかりました。
そして「萩の月」さんのwikipediaに気になる1文が・・・
まさか、かすたどんと月でひろった卵は違いますよね?
まとめ
ブランド名 | かすたどん | 萩の月 | 月でひろった卵 |
誕生県 | 鹿児島県 | 宮城県 | 山口県 |
価格(1個) | 120円(税込) | 200円(税抜) | 200円(税抜) |
味わい | 鹿児島県産の卵を使用。ふんわりスポンジでカスタード包み可愛く仕上がったお菓子。 | まろやかでやさしい風味のカスタードを優しく包んでいる。 | ふんわり、ふわふわのカステラで、とろっととろけるようなクリームを包んだ。特徴は栗。 |
発売日 | 1988年 | 1979年 | 1986年 |
全国に似て非なるお菓子として名を馳せる、「かすたどん」と「萩の月」と「月でひろった卵」ですが、オリジナルは「萩の月」ということでした。
「かすたどん」のキーポイントは鹿児島県産の卵を使用するという地産地に根付いた鹿児島県民が誇るべきお土産に間違いありません。
「萩の月」のキーポイントは全てのカスタードをスポンジ生地で包んだ商品の始祖的な商品でクオリティも味わいも元祖と言っていいでしょう。
「月でひろった卵」のキーポイントは「栗」が入っていることで、カスタードのまろやかさと栗の食感と甘みが絶妙にマッチするのが乙なポイントです。
3県の伝統的なお土産商品である「かすたどん」も「月でひろった卵」も「萩の月」30年以上愛されていることは間違いなく、末長く両県民に愛されていくことを願います。
以上が、「かすたどんと萩の月と月でひろった卵の違い」の記事になります。